上座中央の左側にすわり、四方を見渡す。
「4年ぶり、準主役じゃしー」
農家の委員会というところは、飲んでも人間がとけ始めるまでに時間がかかる。
宴会時間3時間、ノンストップ。
ぐるり1周して、皆さんようやくエンジンがかかりだして、また注ぎに回る。
「上座に座っても、だれも注ぎに来ないし」
まあ、久々に緊張の中にも、初めての人との会話を楽しんだ。
ちなみに主役は、栄転されるので、花束などをもらっちゃって。
「だつか、カメラねんかー」
「はいっー」
鞄から取り出して何とかパチリ。
間にあった。
2日後は、上座など絶対座ることがない、事務局という立場で、また4年は暮らしていくのだろう。
コンパニオンからは、
「昔はちょくちょく会いましたねー」
「今度は、この人があなたたちを手配する人だから、よく注いでやれよっ」
などと、隣の農家に載せられて。
20年前、この仕事をしていたとき、おいらは確実に人生において100キロに近づいた時でもあった。
宴会の連続であった。
ま、がんばるべしっ!!
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