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柿,たわわ


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 今年も,柿,たわわに実る。
 木場上組,山際三七さん前の柿の木は,選定する人もなく,もいで食べる人もなく,樹形が自然体でいい。
 鳥が食べ,秋風にさらされ,それでも残った柿の実に,厳冬のブリザードが追い打ちをかける。それでも落ちない。落ちないどころか,風しょがれてヘタの腰が強くなって,ますます頑固。

 ここまでくると,どうでもしやがれーの境地に,ただただ恐れ入る。

 この柿の木は,木場小学校閉校記念誌に載せた。
 白黒だったが,元の写真も,なまり色の空にくされたオレンジ色,寂しげな回想場面の表紙ページに使ったさ。
 ゆっくりと,木場のはじからはじまで歩いてみたいものだ。

 そういえば,大昔。
 最初の結婚のとき,馬車かオープンカーで嫁入りできないかと考えた。嫁の自宅からうちの仏壇参りに嫁がきたあと,それから,式場の割烹勇吉まで,皇太子のお披露目行列のように,木場の村を馬車が走る・・・
 などと考えたが,最後には,結婚式なんてなんぼのもん・・・との境地になった。
 結婚式の打ち合わせで,「おれ,着替えもアトラクションみたいなもんも,なんにもしなくていいから」と,司会を頼んだ人にいうと,
 「奥さんがかわいそうですから,ケーキぐらいきってくださいよー。頼みます」
 「盛り上がるところがないと,私の出番がないですからー」といわれた。

 しかたなく,ケーキをきることにした。結婚式当日,亡くなった先代勇吉のだんなさんが,軍手してドライアイス仕込んでた。
 いつも宴会で見ているステージに,われらのウェディングケーキが飾られたが,当然ながら,そうとう黄ばんでいた。
 この時代,地元の割烹で結婚式あげるのは,でもどり・わけあり組しかなく,そういったケーキを切るなんてことも,ご無沙汰なのである。クモの巣がなかっただけ幸せであるし,お金もさっぱりかかってなくて,田舎料理の弐の膳オンパレードで,おれとしては満足だった。

 嫁は,互助会に入っているとかで,ここで使わないとだめだからと,着物の着替えをしてやがり,つくづく女とは,むだをするものだと思った。
 「だんなさんー,見てやってくダサーい,花嫁さん,きれいですよー」
 という司会者の言葉が,今でも耳につく。
 
 こー考えると,白紙に墨で次第をかいて,順番に読み上げていく,武道部の式典風でもよかったかもと思う。
   ・・・・・・・いまさらしょうがない,終わったことと,ただのつまらん回想である。

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 こっちは,となりのとなりの柏さんちの柿の木。これも手つかず。ただし,これは2005年バージョンです。
by kbmn37gnkds | 2006-10-20 12:36 | 木場のこと
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