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 <香港回顧録>

 
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  「いわゆる旅中毒の定義とは」・・・・・・・

  刺激を求め続ける者。

  変化の中に自分をおくことで安心する者。

「旅マゾとは」・・・・・・

  出かけた国で、漢字もダメ、英語もダメ、ガイドブックもだめっていう八方塞になったとき、まったくコミュニケーションがとれなくなったとき、旅マゾは、

 勇気がわき、なにくそこの野郎って挑んでいくやつのこと。
 生きてるんだー、こちとら仕事やめて人生かけて旅行してんだーって、ゾクゾクしてくるやつのこと。

 今回の旅行で、現状逃避型人間が、すべて旅人間ではないということがわかった。

 だから、今回の旅行は、あらすじをだらだら書くなんてもったいなく、おいらはあの、こ汚いホテルで、一緒に飲んだ野郎どものことを、おれなりに書く。   

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 言っておくが、みんなあだ名である。みな名乗りあうことがない・・・けれどもそれぞれの生き様が、何やってんのかよくわかる。

<鳥人間>
 テレビの鳥人間コンテスト連続5回出場の工学部博士号、卒業後は、1秒間に1000枚写真を撮ることができる機械の会社にいる男。奈良の出。
 彼の名言、
 「観光地にいっても感動なく、こんな休みは、だらだらのんびりしてるのが好きなんですよ。」
 おいらも、
 「絶対的な自然風景に圧倒されることがままあっても、ほとんどの観光地はへーだなあ」と。

<ミスター鈴木>
 年齢で、おおまかに世代を分けたついでに、誕生日も分けてたらなんと8月25日生まれ。
 おれと同じじゃん。驚くなそんなもん、365分の1でしかないんだよといいつつ、一同そんな偶然、8人ぐらい集まってでねめったにないんじゃないのという。・・だから彼にはブログのキーワード教えてやった。
 自動車屋関係の仕事・・・だからすずきさん。そのままなんだけど、今インドに大攻勢かけててる浜松在住。神戸出身。一眼デジタル持ってる。ラオチューストレート組。のち、チンタオビールの両党使い。

<京劇DJ>
 年明け2時からニューイャーライブがありそのDJをつとめるため、やってきた。
 おいらが、
 「あいつは京劇の役者か、芝居の関係者だろう」と前の晩にもらしていたところ、本職が判明。
 しかし、なんでこのゲストハウスにとまっているのか、まだわからん。

<福岡の大酒のみ>

 8月に会社を辞めてから、福岡から船で中国チンタオ入国してからずっと放浪。
 こいつも、前述の鳥人間並みに恐ろしく本読みの頭の良さ、こつちは文系歴史好き。
 司馬遼太郎、池波正太郎、歴史に忠実な山岡文学など読破ずみ。

 「越後は上杉と河井だね」と、歴史を紐解く。
 福岡の中洲文化に一論あり、旅する中でネオ日本人性を培っているようだ。
 
 おいらはこいつに酒を送ることを約束した。
 彼は俺んちの稲刈に来るという。1週間は泊めてくださいという。彼なら、やりかねないだろう。おいらも木場駅に野宿してるヤツを連れてきたりしてたから、そんなに抵抗はない。
 
 仕事をやめて放浪に入った理由は聞かないが、真剣に事に当たるタイプだから、いっぱいいっぱいになることもあるのだろうか。
 今回の「旅マゾ」という言葉、実体験は、キルギス、ウズベキスタンあたりを彼が旅したときの、
「今までの経験では太刀打ちできない絶対的な困難にであったとき」に、
「おれって旅マゾ」に気がついたのだという。

 彼のような青年をおいらは好む。

<ああーああああー北の国から>

 北海道富良野からやってきた。
 みんなに、あんないいところから、香港くんなよなーといわれてた。
<黒マントの女>
 たぶん、学校の先生だな。黒いコートにすっぽり身を包む。旅の姿は、デイパックを前担ぎにしてペンギンになっている。間違いなく独身。50歳はいってるな。12月23日から滞在している。しかし、あれだと道具とか取り出しやすいし、後ろからもの盗まれる心配ないからいいかもしれない。北海道出身。
 
<ギタリストレスラー>
 頭は坊主・・・なんで。まいか、ぶろぐのアドレス教えちまったからな。クラプトンのティアーズオブヘブンを弾きだした時には感動したね。
 「やるねー」
 「ウッジュ ノーマイネーム イフ・・・ヘブン」って、おいら合わせて歌っちゃったねー。
 「毎日、そんな飲んで大ジョブすかー」
 おいらの肝機能、ガンマGTPの数値教えてやったろ、これでも大丈夫って。

  ここだけの話。
 教えてもらった例の軍服着ているさー、18年間放浪しているっていう、カリスマバックパッカーにあったら教えてくれよな。ここの宿屋追い出されたやつどんなやつか。たぶん噴出すよおいら。

<おやじさん>
 25年も前に、香港に移り住んで宿屋やってる、もと労働組合の闘志。オーナー。
 
 飲んで、生意気なことを言いました。
 「中華思想」については、ほとんど共鳴しました。
 「横田めぐみさんと北朝鮮の悪行」は対立しました。
 たぶん、今までの生き方、今の境遇、読んでいる新聞で考え方が変わってくるのだと思います。また、このホテルに寄せてください。
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 ギターレスラーの音を聞きつけ、自分の部屋から出てきたおやじさん。70歳にしてこのパワー。 陽水の20年後か。

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 おおみそかの野郎ども。
 左から、ギタリストレスラー、福岡の大酒のみ、鳥人間、北の国から。そして、はげ頭のおやじさん。この途中に京劇、黒マント、旅人A、B、Cが出入りした。

 13香港ドルのラオチュー3本があいた。瓶ビールも当然、空になった。


 この後、おいらはひとり、12時のカウントダウンのために、チャムサーの大通りがホコテンになるというのを本当かなーと見に出かけた。
 サンダル履き、ジャージ、おやじシャツ。ぐてんぐてん。

 間違いなく、ジョーダンの駅からチャムサーの先端まで、ネーザンロードはホコテンになっていた。
 そいつを見届けて、宿に戻る途中、車のクラクションが一斉になり始めた。
 「おい、そんな泡てんなよなー、渋滞ぐらいでよー」
 

  12時、年明けだった。欧米では、クラクションを鳴らすらしい。
  当然、二階建てバスも。

    酔っていたせいか、そんなに気にならなかった。

  
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  またなー、みんな。
  おいらは楽しかったよ。

      Hongkong.Com・年末年始香港どっと混むが終わった。
by kbmn37gnkds | 2008-01-02 22:07 | 茶がらけ日記
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