ぼいらはドラマー、陽気なドラマー
おいらがあるけば、嵐を呼ぶぜー
ボイラーが、錆びてなお、オブジェとなって、さらされている。
スクーターに乗って、散歩。
朝夕の茶色の日差しが、何か郷愁を感じさせる。
あしなが、おじさん・・・・ではない。
おいらのあしが、のびている。
役目が終わった長靴さえも、オブジェとなってさらされている。
こうやって黒い影になって、芸術、郷愁を醸し出す。
限界集落の次は、崩壊集落という。
なんとか人々の営みはあるが、次世代に託すことができない、この島。
日本という島の行く末をも感じてしまう。
ランタンを灯りに飲む。
25年前、おいらが、パリ、くりにゃんクールで買ってきた、新婚旅行土産とおんなじやつだ。
「めいどいん、うぇすとじゃーまにー」
こいつに、こんなところでであえるなんて。
くわえ煙草のせがれがぼんやり映る。
歴史を語るには、最低50年さ。
おいらは、そう思う。
オレンジ色、茶色にたそがれるのは、そんな経験があったからさ。
まだまだ。
朽ちるには早い。
おいら。 我が国。 長靴。 ボイラー。
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